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[WEB連載] フェイスチャット第2話 後半C(著:箒星)

【ハ ル】いま、「バイト先でもコレと一緒か〜」ってめんどくさそうな顔したでしょ?
【絵 里】し、してなくもないわけでもない。
【ハ ル】ふっふっふ、エリーと一緒で楽しみだな〜。ごちそーさま!
【絵 里】ごちそうさまでした。お金、いくら?
【ハ ル】いらないよ。お金の代わりに、他のもの欲しいな〜。
【絵 里】え、なに?
【ハ ル】あたしのニックネーム。愛を込めて。
【絵 里】私、そういうセンス無いから。込める気も無いけど。
【ハ ル】エリーが呼んでくれるならあたしは何だって嬉しいよ。
【絵 里】じゃあ、「ドドスコ」。
【ハ ル】OK! 皆さん! 今日からあたしは、ドドスコでーっす!
【絵 里】わ、悪かったわよ。……考えるから、待って。
【ハ ル】はいはい、いつまでも待ちますよ〜。
【絵 里】うーん……ハルって名前はそのままでも呼びやすいし、ハルでいいんじゃない?
【ハ ル】ん、そう? エリーと同じようにあたしも「ハリー」にして、ハリー&エリーでもカッコいいかと思ったけど。
【絵 里】それなら、そう呼ぶ?
【ハ ル】ううん、ハルでいい! エリーが決めてくれたのが一番嬉しいから!
【絵 里】そう? それじゃこれからよろしく、ハル。
【ハ ル】じわ〜〜ん。何だろう、この心に染み渡る温かいキモチ……これが、恋?
【絵 里】いや、変。
【ハ ル】ともかくよろしくね、エリー! それじゃあさっそく、外に写真を撮りに行こう!
【絵 里】え? ど、どうして突然写真?
【ハ ル】記念すべきあたしとエリーの出会いの日を、形にして残しておくのだよ! さあレッツゴー!
【絵 里】わ、わかったからそんなに引っ張らないで。
【ハ ル】さて、通行人のどちら様にシャッターをお願いしようかな。あ、あそこの青い瞳の外国人にお願いしよう!
【絵 里】なぜわざわざ外国の人に!? 日本人が大勢歩いているというのに!
【ハ ル】ヘーイ、エクスキューズミー! ハル&エリーシャッターパチリ、OK?
【絵 里】あんなテキトーな英語とジェスチャーでも通じてるっぽいのがスゴイ……。
【ハ ル】撮ってくれるって! さあエリー、アパートをバックにして笑顔笑顔!
【絵 里】う、うん。こんな感じかな?
【ハ ル】いいねいいね! それじゃあたしはグッと力を溜めて、ジャンプするタイミングを計る。
【絵 里】どうしてわざわざジャンプするの!?
【ハ ル】その方がカッコイイからダ! それじゃいくよエリー、はいチーズ!
パシャ。
【ハ ル】……という経緯で撮られたのが、この見事なジャンプでブレブレになったあたしの勇姿なんだねぇ。
【絵 里】すぐ隣で本気ジャンプされて、私も驚きの表情で写ってるし……あのとき「この子アホだわ」って確信したわ。
【ハ ル】おかげで忘れられない写真になったっしょ〜? こうして見るたびに笑えるしね。
【絵 里】その何でも自分に都合よく、前向きに結論付けるところ、あの頃からハルはまったく変わんないわね。
【ハ ル】写真はブレても自身はブレない女なのさ、あたしは! エリーはあの頃からさらに可愛くなったよ〜。
【絵 里】お尻に手を伸ばすな! オヤジっ!
【ハ ル】ちっ。でも、初めて会ってからもう結構経つけど、まだまだあたし達はメジャーにはなれてないね。
【絵 里】まだまだヒヨッコだからね。でもいつかは大きな舞台で歌いたいな。
【ハ ル】うん! その為にもこれからもっともっと、歌にバイトに毎日頑張っていこう!
【絵 里】うん、そうだね。
【ハ ル】そしてゆくゆくは日本武道館の前で記念撮影だ! あたしの最高のジャンプを見せてやる〜っ!
【絵 里】ブレるのに結局跳ぶのね、アンタは……。


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